スミシー医ハーサカのブログ

医学部に入学してから卒業するまでのたわいもない話

#08 三者三様 みんな違ってみんな良い「医学部の選び方」

So many men, so many minds.

こんにちは、スミシー医ハーサカです。

以前、『あなたの未来を変える「医学部の選び方」』とやや大袈裟なタイトルで、

進学すべき医学部の考え方についてご紹介しました。

そこでは、「過程が大事」、「一人暮らしのススメ」の2点を

医学部選びのポイントとして挙げさせていただきました。

この記事を見てくださった方の中には、

「こんなので未来が変わるか!」「思っていたのと違う…」

という感想を抱かれた方もいらっしゃると思います。

ですが、考え方や価値観は十人十色であり、

少なくとも私はこの2つのポイントにより人生は大きく変化したと感じています。

 

近年、LGBTQや夫婦別姓などのジェンダー問題、

晩婚化や生涯独身という生き方、働き方改革などに代表されるように、

あらゆるところで「多様性」が重視されるようになってきました。

医学部の選び方にも、この「多様性」があって然るべきだと、私は考えます。

 

医学部進学を考えたことのある方であれば知っているかもしれませんが、

医学部には「ブランド」あるいは「ヒエラルキー」というものが存在します。

基本的に、医学部は歴史が古いほど格が高く権力・勢力・発言力といった

あらゆる力が強いという傾向にあります。

旧帝大や旧六医大と呼ばれる医学部などがこれに該当します。

これらの大学は学閥と呼ばれる派閥を有しており、

大学の位置する周辺地域への強い影響力を有しています。

よって、少しでも力の強い大学を卒業することを目的として、

ブランドやヒエラルキーを重視した進学先選びをする考え方が存在します。

強い学閥に所属していれば、

複数の施設で合同研究を行う際の主要なポストに着くことができたり、

国とのパイプを得て全国規模の取り組みの中心となったりすることも可能でしょう。

学会の理事・理事長といった地位に就くことも夢ではないでしょう。

また、「俺は◯◯大学を卒業したんだぞっ!」というステータスを得られます。

さらには、特定の医学部を卒業した者でなければ研修医として採用されないという

研修病院もあり、そういった病院での研修を希望する人には重要なことでしょう。

 

このブランドやヒエラルキーで大学を選ぶ考え方は

至って自然であり何も間違ってはいないと思います。

教授になったり、学会の理事長に就任したり、大規模な臨床研修の長になったりと、

地位や権力を得るのも立派なライフプランの一つです。

「一流の医学部を卒業し一流の病院に勤務する」ということにプライドを持ち、

「自分は他の医師とは違うのさ」と思っている医師もゼロではありませんし、

彼らのように、それを原動力に研鑽を積んでいくのも悪くないでしょう。

 

しかし、医学部進学を目指す誰もがそうあるべきというわけでもありません。

1つ、面白い記事を見つけたのでその一部を引用・紹介させていただきます。

 

 

(以下のサイトから引用させていただきました。参考になると思います。)

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

要するに、医師としての働きやすさを重んじるのであれば、

働きたい地域の医学部に進むのが良いということでしょう。

そうすれば、出身大学の恩恵を強く受けることもできるでしょう。

具体的には、研修病院探し(マッチング活動)は

出身大学のある地域で行うのが楽だし有利だし、

学生時代の人間関係といったものをそのまま利用できるといった恩恵があります。

 

家庭や出産・育児のことを考えると実家のある地元の医学部に進学した方が良い

という方も当然いらっしゃると思いますし、

私が以前紹介したように、

一人暮らしをしなければならない場所にある医学部を選んだ方が良い

という考え方もあっても良いと思います。

 

 

ここまで、医学部の選び方に関する「多様性」についてお話ししてきましたが、

結局のところはみなさん個人が何を重視して大学を選ぶかが肝心ということです。

私は、「人間的な成長という意味で大学生という時期は非常に貴重である」

という考えのもとで、「過程が大事」・「一人暮らしのススメ」を

みなさんに紹介したかったわけなのです。

もうすでに行きたい大学が決まっているんだという方も

一度でいいので他の観点から医学部を選んでみてください!

何か違うものが見えてくるかもしれませんよ?

 

もし、分かりにくい点やもっと知りたい点があったり、

私に質問したいこと相談したいことがあったりしましたら、

当ブログのコメント欄やTwitterにでも

気軽にメッセージを送っていただければと思います。

それでは失礼いたします。

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