Aim high!
こんにちは、スミシー医ハーサカです。
ブログ数がとうとう2桁目に突入しました!
ここまで続けられたことにひとまず安堵しております。
・はじめに
私の10個ある記事の中で、最もアクセスしていただいているのは
#06の「CBT勉強法」の回でした。
正直なところ、ここまでCBT勉強法に関心が寄せられるとは思わず、
そうだと知っていればもっと詳しく書けばよかったと少々後悔しております。
そこで、Twitterにて、CBT勉強法についてみなさんが何を知りたいのか
アンケート調査を実施してみました。
このブログを開始したのと同時に開設したTwitterであり、
他の方がなされているアンケートほどの回答数は得られはしませんでした…
しかし、わざわざ回答してくださった親切な方々への感謝の気持ちとして、
小生なりのCBT勉強法のエッセンスを少しでもみなさんにお伝えするべく、
CBT勉強法についてより詳しく書かせていただきたいと思います!
・私が実践している試験に向けた勉強法
私の試験勉強のポイントは以下の4点です。
①生理学や解剖学といった基礎医学をベースとした疾患や病態の理解に努めます。
②その理解の上に、それぞれに特徴的な症状や検査所見、治療法、合併症…といった試験で問われやすい知識を上乗せしていきましょう。
③そして時間に余裕がある時にガイドラインや論文などの文献を利用することでこれらの知識を補完していきます。
④一緒に勉強する仲間を作りましょう。そして、彼らに教えることで知識をさらに定着させます。また、彼らから教わることも多いのでグループ学習はおすすめです。
これらの中で一番推したいポイントをあげるとすればポイント①でしょうか?CBTと国試では出題範囲が異なります。CBTでは、いわゆる基礎医学と呼ばれる分野からの出題が多いです。この基礎医学は、専門用語の多さやイメージするのが難しいことなどの理由から、受験生からは敬遠されがちな分野です。しかし、生理学や解剖学などをしっかり勉強しておくことは、CBTのみならず、医学の勉強をする上でとても強みになります。基礎医学を疎かにしていても合格するのに十分な点数を取ることは可能でしょうが、時間に追われて試験に間に合いそうにない!という危機的状況でないのでしたら、基礎医学を丁寧に勉強されてみてください。ポイント②で勉強する内容の理解度が高まっていることを自覚できると思います。
ポイント④は実践されている方も多いのではないでしょうか?個人で勉強することにも当然メリットがあり、学習内容によっては一人で黙々と頑張る方が良い場合もあります。しかし、医学部生活では色々な人との繋がりを有していた方がさまざまな面で有利となり、試験もその一つです。
ポイント③はこの中で一番医者っぽいのではないでしょうか?笑 医学は常に進歩していますから、常に最新の知見を手に入れていくことが重要になります。私たち学生にとっては、医学の基礎を身につけることの方が優先ですから、余裕がある時で構わないです。ですが、出題頻度の高い疾患や罹患率の高いメジャーな疾患等では、最新の知見をもとにした出題も稀ではないので、試験対策の観点からでも意義のあることだと考えます。なりたかった医師が実践していることを自分もやれるわけですから、勉強へのモチベーション向上にもつながるかもしれませんね。
・高得点を目指す方法
アンケートで得られた貴重のご意見の中で最も多かった、
「高得点を目指す方法」についてお話しします。
ここでの高得点は90%以上の正答率として話を進めさせていただきます。
90%以上の正答率を得るためにはモデルコアカリキュラム A〜Fの6領域の全てにおいて9割以上の問題に正解しなくてはなりません。
各領域の概要と目指すべき正答率を以下に示します。
- A領域:医師として求められる基本的な資質・能力 ➡︎ 可能な限り100%に近く
- B領域:社会と医学・医療 ➡︎ 90%以上
- C領域:医学一般 ➡︎ 90%以上
- D領域:人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療 ➡︎ 95%以上
- E領域:全身に及ぶ生理的変化、病態、診断、治療 ➡︎ 95%以上
- F領域:診療の基本 ➡︎ 90%以上
A領域は一般的な倫理観を持っている人であれば高い正答率を得られるはずです。基本事項ですから絶対に落とさない!という強い意気込みで臨みましょう。
B領域は国家試験でいうところの公衆衛生・法医学といったところでしょうか。先輩方が「公衆衛生はヤバい!」と言いながら苦しんでいる姿を見たことがある人は少なくないのではないでしょうか?B領域も国家試験の公衆衛生と同様になかなかのウェイトがあって大変です。
全領域合わせて95%くらいの正答率を望むのであれば力を入れて取り組みましょう。
全領域合わせて90%くらいの正答率で良いのであれば、解いた問題から周辺知識へと幅を広げていくその範囲を欲張らないようにして、その分を他の領域の勉強に回しましょう。
C領域はいわゆる基礎医学にあたる分野であり、CBTを極めんとする者にとって、最大の障壁となりがちです。基礎医学では、専門用語のオンパレードであり、ある単語を理解しようとすると別の知らない事柄が出てきてしまうなど、「もう嫌だっ!」と発狂したくなるものです。理解しようにもイメージはつきにくい上に、教科書を読み進めて行っても「詳細はまだわかっていない」と記されていて、「だったら詳細が判明するまで出題するなよっ!」と叫びたくなります。大人しく暗記しようにも量は多く内容も煩雑で、正直つまんない…
C領域の対策は非常に根気のいるものです。正答率95%以上を達成したいんだという気持ちを強く持ちましょう(根性論です)。
少しでも前向きな気持ちで取り組むために、私はショッピングモールや遊園地のマップを作るような感じで勉強しました。
これらのマップには、まず施設全体の構造が大きく記されていて、エリア名や、店名 / アトラクション名がそれぞれの配置場所に書き加えられています。また、各店舗の詳細がさらに示されていたり、アトラクションがカテゴリー別にまとめられていたりすることもあります。
これを、例えば細胞生物学に応用します。一つの細胞の絵を大きく描き、その中に細胞小器官を書き入れます。あとは、ミトコンドリア➡︎マトリックス、クリステ➡︎電子伝達系➡︎シトクロムc…といった感じで勉強したことをどんどん書き加えていきます。
勉強に対してつまらない、しんどい、覚えられないといったネガティブな感情を持てば持つほど勉強の成果は得られません(完全な持論ですが)。勉強には、いかに自分を騙し騙しやっていくかということも時に必要となるのです。私は図や表にまとめたり絵に描いて覚えたりするのが好きなので上記のような方法でよく勉強していましたが、みなさんも自分の好みに合わせた独自の勉強方法を編み出してみるのも良いでしょう。C領域の問題は一問一答形式でクイズにしやすいと思うので、友達同士で問題を出し合うことで楽しみながら学習するのも一つの手でしょう。
D・E領域は病気に関する分野であり、イメージもしやすく、これぞ医者って感じがして勉強も捗りやすいのではないでしょうか?その証拠に、平均正答率が高くあまり差のつかない分野となっています。year noteや病気が見えるシリーズ、動画講義、何でも良いので自分にあった教材を使って、真摯に向き合えば必ず結果は出るでしょう。
F領域は、基本的な診療知識・技能と症候・病態からのアプローチに関する問題が該当します。文字通り、臨床の現場で実際に行われていることからの出題です。
CBT問題集の問題や解説を見返してみると、臨床実習未経験の学生に問うのは少々酷では?と思ってしまうような問題があったり、その症状からそのような疾患を疑うのは無理があるのでは?と首を傾げてしまう解説があったりと、厄介な領域です…当時の私には、この粗ともいえる点にどうも納得がいかず、本番も出題者の意図と折り合いがつかず、結果として最も足を引っ張っていました。
これは単なる言い訳ですが、どうかみなさんは問題に変に突っかかることなく、くれぐれも素直な気持ちで臨むようにしてくださいね!
各領域をどのように勉強したら良いかは、
上記の「私が実践している試験に向けた勉強法」をベースにすれば良いと思います。
また、私が過去の記事でお話しした「医学部での勉強法」も参考になると思います。
・続きは「note」へ!
アンケートで頂いた貴重の意見を大切にするべく、
「とりあえず合格する方法」、「問題集を周回する方法」、
「間違えた問題の勉強法」についてのまとめ記事も作成しました。
これらは「note」の方で公開しております。
こちらにリンクを添付しておきますので気になる方はご覧ください。
「CBT9割超え、模試成績上位者の現役医学生が教える」なんて偉そうなこと言ってる割に大したこと書いてないじゃないかと思われる方もいらっしゃるかと思います。ですが、勉強法に正解はないのですから、あくまでも、筆者であるこの私はこういう方法で上手くいきましたよ、ということを紹介しているのにすぎないということをご理解いただけると幸いです。
もし、分かりにくい点やもっと知りたい点があったり、私に質問したいこと相談したいことがあったりしましたら、当ブログのコメント欄やTwitterにでも、気軽にメッセージを送っていただければと思います。頑張るすべての医学生の味方でいるつもりです。可能な限りで対応させていただきます。
それでは失礼いたします。