スミシー医ハーサカのブログ

医学部に入学してから卒業するまでのたわいもない話

#07 国試模試最上位ランカーの現役医学生が教える「医学部での勉強法」

Procrastination makes easy things hard, hard things harder.

こんにちは、スミシー医ハーサカです。

 

本記事のサブタイトル

Procrastination makes easy things hard, hard things harder.

数々の格言をこの世に生み出した、アメリカのMason Cooleyの言葉です。

「先延ばしにすれば簡単なことは難しくなり、難しいことはより困難になる。」

という意味なのですが、心に突き刺さった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

CBTや卒業試験、国家試験と合格しなければならない試験を目の前にして、

もっと早く勉強していればよかったと後悔している方…

やらないといけないと分かっていても実行に移せない方…

そうなんです、医学部の6年間は長いようであっという間。

「あとでやろうはバカやろう」とならないためにも勉強は計画的に!

 

というわけで今回は、

私が実践している過去問やクエスチョン・バンク(QB)を使った

勉強法について解説していきたいと思います。

(※学を深めるための勉強ではなく、あくまで試験に受かるための勉強について

取り扱いますのでこの点ご了承ください。)

 

それでは参りましょう!

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私は友人に勉強を教える際に、

「その問題だけ解けるようになっても意味はない」と何度も言い聞かせています。

もちろん、CBTのように例外もありますが、

解いた問題で問われた内容についてだけ学習しても仕方がありません。

その問題をきっかけに、その分野や疾患・病態など

関連事項についてまで手を伸ばして学習するのが正解です。

 

さて、過去問やQBには、勉強のステージに応じた使い方というのがあります。

 

「Stage1:試験という相手をまず知る段階」の場合

計画的な学習を行えている方であれば、Stage1から始めることをおすすめします。

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という孫子の言葉にもあるように、

どのような問題が試験に出題されているのかを把握するのは重要です。

最新の過去問だけでも十分ですのでとりあえず一通り解いてみます。

どんな試験かを確かめるだけで良いのであまり真剣に取り掛かる必要はありません。

このStage1では合格するのに必要な勉強時間を予測したり教材を用意したりします

バイトや部活で忙しい時、試験が集中している時期にはこの準備が役に立ちます。

勉強時間の目安ですが、試験の難易度や個人の得手不得手、

時間的余裕などに左右されるので一概には言えませんが、

調べ学習や苦手克服に時間を多く取られるため、

この要素が強い科目には多めの勉強時間を割くようにしましょう。

また、過去問の類問・同問が多く出題されるような科目は

他の科目に勉強時間を回した方が良いでしょう。

 

「Stage2:現時点での己の実力を知る段階」の場合

さて、ここから徐々に本腰を入れて取り掛かっていきます。

模試を受けるつもりで一通り解いてみましょう。

今回把握すべき点は大きく2点あります。

1点目は、「苦手な分野・疾患・病態」です。

これを克服するには時間がかかります。

勉強リストにでもチェックしておきましょう。

また、数学を勉強していた頃のように、

間違えてしまった理由が見直した際にすぐわかるようにしておくと良いでしょう。

そうすれば、生理学なのか解剖学なのか、疾患への理解が足りなかっただけなのか、

どこから復習すればいいのかが分かりやすくなります。

2点目は「よく出題される分野・疾患・病態」です。

出題頻度が高くなる理由はいくつかあります。

1つはメジャーな疾患だから、2つ目は問題を作りやすいから、

そして3つ目は先生の専門分野だから。

少なくともこれらに該当するものは他よりも対策を要することになるでしょう。

隅の方の知識まで聞かれることもあるだろうし、

教科書にはまだ載っていない最新の知見まで聞かれることもあるでしょう。

基本内容しっかりをおさえつつ、余裕がある時に調べ学習を行いましょう。

 

「Stage3:調べ学習と弱点克服の段階」の場合

ここでは、Stage2で把握した2点を中心とした学習を行います。

教科書、レジュメなどなど自分の好みに合ったものを参考にするので結構です。

 

学習方法が、個人の特性に応じたやり方であればなお効率的です。

 

まず、勉強道具にこだわりましょう。

近年の医学部の勉強法はデジタル化が進んでおり、

私の学年ではiPadなどのタブレット端末を利用している学生がほとんどです。

電子機器を用いた勉強法のメリットは「手間が省ける・かさばらない」です。

教科書も電子版にすれば、調べたいことが載っているページをすぐ見つけられる上に、

教科書の図表を自分のオリジナルノートに簡単にコピペすることができます。

過去問も紙に印刷せずともPDFに直接書き込むような形で利用できるため、

タブレット1つだけで勉強することができます。

ただし、デメリットもあります。

いつでもYouTubeなどの娯楽に逃げてしまえること、目が疲れやすくなること

Wi-Fiやコンセントがない環境だと不便などなど。

人によっては、紙の教科書やノートじゃないといまいち頭に入ってこないことも…

 

次に、ノートテイキングについてです。

私はまとめノートを作って勉強するスタイルの持ち主です。

ノートにまとめることが理解を手助けしてくれていると感じているからです。

しかし、ノートを作るのには多くの時間と労力がかかるので、

勉強にそんな手間隙かけてられるかー!という人には不向きでしょう。

また、ノートを仕上げることが目的となってしまうような人にもお勧めできません。

ノートを一切取らず、教材への書き込みや暗記のみで乗り切る人もいるでしょう。

予備校の動画講義についてくる教材などであれば、

それはほぼ完成しているわけですから、

あとは自分好みにカスタマイズすれば良いわけで、

大金と引き換えに手間隙を省くことができます。

 

自分の力で苦心して得たものにこそ真の価値があると考える私は

この方法をとっていませんし取らなかったことを後悔もしていません。

大事なのは自分を信じてあげることです。努力は裏切りません!

 

「Stage4:仕上げの段階」の場合

ここまでくればあとは繰り返し問題を解いて、知識を定着させるのみです。

間違えてしまったり、まだ理解が足りてないなと思ったりすれば、

その都度Stage2と3を行っていきましょう。

定着度に応じて反復する回数を科目ごとに変えていくことで、

やりすぎたりやらなさすぎたりすることのないように調整しましょう。

友人と問題を出し合うのも良いでしょう。

試験直前に友人と話したことが試験によく出るというあの現象に、

何か名称ついてないですかね?笑

 

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以上で説明は終わりです。

この勉強法をちゃんと実行できればどんな試験であっても余裕で合格できるはずです。

周囲と差をつけたいのであれば、Stage2・3に費やす時間を増やしましょう。

必要最低限の勉強にどれだけ+αの勉強を積めるかが

抜きん出た成績を収めるために必要なことです。

自分の目指すレベルに応じた勉強量を確保することで

充実した医学生生活を送りましょう!

 

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