スミシー医ハーサカのブログ

医学部に入学してから卒業するまでのたわいもない話

#10 CBT9割超えの現役医学生が教える「CBT勉強法」 Ver. 2

Aim high!

こんにちは、スミシー医ハーサカです。

 

ブログ数がとうとう2桁目に突入しました!

ここまで続けられたことにひとまず安堵しております。

 

 

・はじめに

私の10個ある記事の中で、最もアクセスしていただいているのは

#06の「CBT勉強法」の回でした。

 

med-hayasaka.hatenablog.com

 

正直なところ、ここまでCBT勉強法に関心が寄せられるとは思わず、

そうだと知っていればもっと詳しく書けばよかったと少々後悔しております。

 

そこで、Twitterにて、CBT勉強法についてみなさんが何を知りたいのか

アンケート調査を実施してみました。

このブログを開始したのと同時に開設したTwitterであり、

他の方がなされているアンケートほどの回答数は得られはしませんでした…

しかし、わざわざ回答してくださった親切な方々への感謝の気持ちとして、

小生なりのCBT勉強法のエッセンスを少しでもみなさんにお伝えするべく、

CBT勉強法についてより詳しく書かせていただきたいと思います!

 

 

・私が実践している試験に向けた勉強法

 私の試験勉強のポイントは以下の4点です。

①生理学や解剖学といった基礎医学をベースとした疾患や病態の理解に努めます。

 

②その理解の上に、それぞれに特徴的な症状や検査所見、治療法、合併症…といった試験で問われやすい知識を上乗せしていきましょう。

 

③そして時間に余裕がある時にガイドラインや論文などの文献を利用することでこれらの知識を補完していきます。

 

④一緒に勉強する仲間を作りましょう。そして、彼らに教えることで知識をさらに定着させます。また、彼らから教わることも多いのでグループ学習はおすすめです。

 

 これらの中で一番推したいポイントをあげるとすればポイント①でしょうか?CBTと国試では出題範囲が異なります。CBTでは、いわゆる基礎医学と呼ばれる分野からの出題が多いです。この基礎医学は、専門用語の多さやイメージするのが難しいことなどの理由から、受験生からは敬遠されがちな分野です。しかし、生理学や解剖学などをしっかり勉強しておくことは、CBTのみならず、医学の勉強をする上でとても強みになります。基礎医学を疎かにしていても合格するのに十分な点数を取ることは可能でしょうが、時間に追われて試験に間に合いそうにない!という危機的状況でないのでしたら、基礎医学を丁寧に勉強されてみてください。ポイント②で勉強する内容の理解度が高まっていることを自覚できると思います。

 ポイント④は実践されている方も多いのではないでしょうか?個人で勉強することにも当然メリットがあり、学習内容によっては一人で黙々と頑張る方が良い場合もあります。しかし、医学部生活では色々な人との繋がりを有していた方がさまざまな面で有利となり、試験もその一つです。

 

 ポイント③はこの中で一番医者っぽいのではないでしょうか?笑 医学は常に進歩していますから、常に最新の知見を手に入れていくことが重要になります。私たち学生にとっては、医学の基礎を身につけることの方が優先ですから、余裕がある時で構わないです。ですが、出題頻度の高い疾患や罹患率の高いメジャーな疾患等では、最新の知見をもとにした出題も稀ではないので、試験対策の観点からでも意義のあることだと考えます。なりたかった医師が実践していることを自分もやれるわけですから、勉強へのモチベーション向上にもつながるかもしれませんね。

 

 

・高得点を目指す方法

アンケートで得られた貴重のご意見の中で最も多かった、

「高得点を目指す方法」についてお話しします。

 

ここでの高得点は90%以上の正答率として話を進めさせていただきます。

90%以上の正答率を得るためにはモデルコアカリキュラム A〜Fの6領域の全てにおいて9割以上の問題に正解しなくてはなりません。

各領域の概要と目指すべき正答率を以下に示します。

  • A領域:医師として求められる基本的な資質・能力 ➡︎ 可能な限り100%に近く
  • B領域:社会と医学・医療 ➡︎ 90%以上
  • C領域:医学一般 ➡︎ 90%以上
  • D領域:人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療 ➡︎ 95%以上
  • E領域:全身に及ぶ生理的変化、病態、診断、治療 ➡︎ 95%以上
  • F領域:診療の基本 ➡︎ 90%以上

 A領域は一般的な倫理観を持っている人であれば高い正答率を得られるはずです。基本事項ですから絶対に落とさない!という強い意気込みで臨みましょう。
 
 B領域は国家試験でいうところの公衆衛生・法医学といったところでしょうか。先輩方が「公衆衛生はヤバい!」と言いながら苦しんでいる姿を見たことがある人は少なくないのではないでしょうか?B領域も国家試験の公衆衛生と同様になかなかのウェイトがあって大変です。
 全領域合わせて95%くらいの正答率を望むのであれば力を入れて取り組みましょう。
 全領域合わせて90%くらいの正答率で良いのであれば、解いた問題から周辺知識へと幅を広げていくその範囲を欲張らないようにして、その分を他の領域の勉強に回しましょう。

 

 C領域はいわゆる基礎医学にあたる分野であり、CBTを極めんとする者にとって、最大の障壁となりがちです。基礎医学では、専門用語のオンパレードであり、ある単語を理解しようとすると別の知らない事柄が出てきてしまうなど、「もう嫌だっ!」と発狂したくなるものです。理解しようにもイメージはつきにくい上に、教科書を読み進めて行っても「詳細はまだわかっていない」と記されていて、「だったら詳細が判明するまで出題するなよっ!」と叫びたくなります。大人しく暗記しようにも量は多く内容も煩雑で、正直つまんない…
 C領域の対策は非常に根気のいるものです。正答率95%以上を達成したいんだという気持ちを強く持ちましょう(根性論です)。
 少しでも前向きな気持ちで取り組むために、私はショッピングモールや遊園地のマップを作るような感じで勉強しました。
 これらのマップには、まず施設全体の構造が大きく記されていて、エリア名や、店名 / アトラクション名がそれぞれの配置場所に書き加えられています。また、各店舗の詳細がさらに示されていたり、アトラクションがカテゴリー別にまとめられていたりすることもあります。
 これを、例えば細胞生物学に応用します。一つの細胞の絵を大きく描き、その中に細胞小器官を書き入れます。あとは、ミトコンドリア➡︎マトリックス、クリステ➡︎電子伝達系➡︎シトクロムc…といった感じで勉強したことをどんどん書き加えていきます。
 勉強に対してつまらない、しんどい、覚えられないといったネガティブな感情を持てば持つほど勉強の成果は得られません(完全な持論ですが)。勉強には、いかに自分を騙し騙しやっていくかということも時に必要となるのです。私は図や表にまとめたり絵に描いて覚えたりするのが好きなので上記のような方法でよく勉強していましたが、みなさんも自分の好みに合わせた独自の勉強方法を編み出してみるのも良いでしょう。C領域の問題は一問一答形式でクイズにしやすいと思うので、友達同士で問題を出し合うことで楽しみながら学習するのも一つの手でしょう。

 

 D・E領域は病気に関する分野であり、イメージもしやすく、これぞ医者って感じがして勉強も捗りやすいのではないでしょうか?その証拠に、平均正答率が高くあまり差のつかない分野となっています。year noteや病気が見えるシリーズ、動画講義、何でも良いので自分にあった教材を使って、真摯に向き合えば必ず結果は出るでしょう。

 

 F領域は、基本的な診療知識・技能と症候・病態からのアプローチに関する問題が該当します。文字通り、臨床の現場で実際に行われていることからの出題です。
 CBT問題集の問題や解説を見返してみると、臨床実習未経験の学生に問うのは少々酷では?と思ってしまうような問題があったり、その症状からそのような疾患を疑うのは無理があるのでは?と首を傾げてしまう解説があったりと、厄介な領域です…当時の私には、この粗ともいえる点にどうも納得がいかず、本番も出題者の意図と折り合いがつかず、結果として最も足を引っ張っていました。

 これは単なる言い訳ですが、どうかみなさんは問題に変に突っかかることなく、くれぐれも素直な気持ちで臨むようにしてくださいね!

 

 各領域をどのように勉強したら良いかは、

上記の「私が実践している試験に向けた勉強法」をベースにすれば良いと思います。

また、私が過去の記事でお話しした「医学部での勉強法」も参考になると思います。

 

med-hayasaka.hatenablog.com

 

 

・続きは「note」へ!

アンケートで頂いた貴重の意見を大切にするべく、

「とりあえず合格する方法」、「問題集を周回する方法」、

「間違えた問題の勉強法」についてのまとめ記事も作成しました。

これらは「note」の方で公開しております。

こちらにリンクを添付しておきますので気になる方はご覧ください。

note.com

 

 「CBT9割超え、模試成績上位者の現役医学生が教える」なんて偉そうなこと言ってる割に大したこと書いてないじゃないかと思われる方もいらっしゃるかと思います。ですが、勉強法に正解はないのですから、あくまでも、筆者であるこの私はこういう方法で上手くいきましたよ、ということを紹介しているのにすぎないということをご理解いただけると幸いです。

 

 もし、分かりにくい点やもっと知りたい点があったり、私に質問したいこと相談したいことがあったりしましたら、当ブログのコメント欄やTwitterにでも、気軽にメッセージを送っていただければと思います。頑張るすべての医学生の味方でいるつもりです。可能な限りで対応させていただきます。

   それでは失礼いたします。

twitter.com

 

#09 ちょっと一息入れたいな

Take a break

こんにちは、スミシー医ハーサカです。

この記事で、9つ目となりました。

ブログを開始してからここまで毎日何かしらの記事をあげることができています。

医学部の選び方やCBTの勉強法など、

医学生ブロガーとしては”おいしいネタ”をすでにいくつも消化してしまい、

次の記事のネタ探しが記事数二桁突入を目前に、すでにしんどいと感じ始めています…

 

さて、みなさんはしんどい時、苦しい時、それをどうやって乗り越えてきましたか?

まるで面接試験のような質問ですね笑

このコロナ禍の中で大学生となった人たちは、

入学当初よりキャンパスライフにさまざまな制限がかけられているせいで、

学生時代に力を入れたこと、いわゆる”ガクチカ”がない!

という問題に直面しているそうです…

 

COVID-19の流行は医学部にも大きな影響を与えました。

このウイルスはヒトからヒトへと感染していく訳ですから、

我々医学生は立派な媒介者となってしまう訳です。

長期にわたって臨床実習を休止にせざるを得なかった大学が結構ありました。

しかし、大学生ともなり行動範囲は以前とは比べ物にならないほどに広がり、

やりたいことも山のようにある(たぶん?)20代前半の若者たちが、

不要不急の外出を控えましょうと言われて家でおとなしくしていると思いますか?

食料品や日用品の買い出しくらいでしか外出しませんでした、

というお利口さんもいますけれども…(当然私もその一人←聞いてない)

成人したとはいえ、医師免許を持っているのと持っていないのでは信用度の差が

天と地ほどあるということをこのコロナ禍で改めて痛感させられました。

医師の方が繁華街で飲み歩いているじゃないか!

それなのに私たちの貴重な実習期間は自宅待機によって奪われていくのはおかしい!

(でも、ろくに見えないのに長時間も術野で立ちっぱなしなどの苦行が減ったのは

正直嬉しかったです、ごめんなさい。)

 

理想と現実、やりたいこととやってはいけないこと、

対立する物事の狭間に追いやられ、日々葛藤の連続でした。

こんな苦しい生活が、いつの間にか消え去りつつあります。マスクだけを残して。

あれだけ毎日うるさく報道されていた1日の感染者数ももはや誰も気にしていません。

不要不急の外出は控えろと言われていたのに、

今は全国旅行支援で観光業がきりきりまいのてんてこまい。

森友・加計・桜の会の問題が気づけば旧・統一教会の話にすり替わる。

ただでさえ生活は苦しいのにいろんなものが値上がりしていく一方。

こんな荒れ狂った状況下で正気を保っていられる方がおかしいのでは無いだろうか?

そんなことを考えながら今パソコンを目の前にカタカタとブログを書いている私も

きっとどこかおかしくなってしまっているのではないかと不安な気持ちでいます。

 

ですが、止まない雨はありません。

報われる日がいつか来ることを信じて、今はみんなで耐え忍びましょう…

 

 

今回はなんだが愚痴のような話になってしまい大変申し訳ありません。

冒頭に紹介したアンケートの結果が明らかになり次第、

みなさんに少しでも有益な情報をお伝えできるよう

頑張らせていただきたいと思いますので、それまでお待ちいただけると嬉しいです。

#08 三者三様 みんな違ってみんな良い「医学部の選び方」

So many men, so many minds.

こんにちは、スミシー医ハーサカです。

以前、『あなたの未来を変える「医学部の選び方」』とやや大袈裟なタイトルで、

進学すべき医学部の考え方についてご紹介しました。

そこでは、「過程が大事」、「一人暮らしのススメ」の2点を

医学部選びのポイントとして挙げさせていただきました。

この記事を見てくださった方の中には、

「こんなので未来が変わるか!」「思っていたのと違う…」

という感想を抱かれた方もいらっしゃると思います。

ですが、考え方や価値観は十人十色であり、

少なくとも私はこの2つのポイントにより人生は大きく変化したと感じています。

 

近年、LGBTQや夫婦別姓などのジェンダー問題、

晩婚化や生涯独身という生き方、働き方改革などに代表されるように、

あらゆるところで「多様性」が重視されるようになってきました。

医学部の選び方にも、この「多様性」があって然るべきだと、私は考えます。

 

医学部進学を考えたことのある方であれば知っているかもしれませんが、

医学部には「ブランド」あるいは「ヒエラルキー」というものが存在します。

基本的に、医学部は歴史が古いほど格が高く権力・勢力・発言力といった

あらゆる力が強いという傾向にあります。

旧帝大や旧六医大と呼ばれる医学部などがこれに該当します。

これらの大学は学閥と呼ばれる派閥を有しており、

大学の位置する周辺地域への強い影響力を有しています。

よって、少しでも力の強い大学を卒業することを目的として、

ブランドやヒエラルキーを重視した進学先選びをする考え方が存在します。

強い学閥に所属していれば、

複数の施設で合同研究を行う際の主要なポストに着くことができたり、

国とのパイプを得て全国規模の取り組みの中心となったりすることも可能でしょう。

学会の理事・理事長といった地位に就くことも夢ではないでしょう。

また、「俺は◯◯大学を卒業したんだぞっ!」というステータスを得られます。

さらには、特定の医学部を卒業した者でなければ研修医として採用されないという

研修病院もあり、そういった病院での研修を希望する人には重要なことでしょう。

 

このブランドやヒエラルキーで大学を選ぶ考え方は

至って自然であり何も間違ってはいないと思います。

教授になったり、学会の理事長に就任したり、大規模な臨床研修の長になったりと、

地位や権力を得るのも立派なライフプランの一つです。

「一流の医学部を卒業し一流の病院に勤務する」ということにプライドを持ち、

「自分は他の医師とは違うのさ」と思っている医師もゼロではありませんし、

彼らのように、それを原動力に研鑽を積んでいくのも悪くないでしょう。

 

しかし、医学部進学を目指す誰もがそうあるべきというわけでもありません。

1つ、面白い記事を見つけたのでその一部を引用・紹介させていただきます。

 

 

(以下のサイトから引用させていただきました。参考になると思います。)

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

要するに、医師としての働きやすさを重んじるのであれば、

働きたい地域の医学部に進むのが良いということでしょう。

そうすれば、出身大学の恩恵を強く受けることもできるでしょう。

具体的には、研修病院探し(マッチング活動)は

出身大学のある地域で行うのが楽だし有利だし、

学生時代の人間関係といったものをそのまま利用できるといった恩恵があります。

 

家庭や出産・育児のことを考えると実家のある地元の医学部に進学した方が良い

という方も当然いらっしゃると思いますし、

私が以前紹介したように、

一人暮らしをしなければならない場所にある医学部を選んだ方が良い

という考え方もあっても良いと思います。

 

 

ここまで、医学部の選び方に関する「多様性」についてお話ししてきましたが、

結局のところはみなさん個人が何を重視して大学を選ぶかが肝心ということです。

私は、「人間的な成長という意味で大学生という時期は非常に貴重である」

という考えのもとで、「過程が大事」・「一人暮らしのススメ」を

みなさんに紹介したかったわけなのです。

もうすでに行きたい大学が決まっているんだという方も

一度でいいので他の観点から医学部を選んでみてください!

何か違うものが見えてくるかもしれませんよ?

 

もし、分かりにくい点やもっと知りたい点があったり、

私に質問したいこと相談したいことがあったりしましたら、

当ブログのコメント欄やTwitterにでも

気軽にメッセージを送っていただければと思います。

それでは失礼いたします。

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#07 国試模試最上位ランカーの現役医学生が教える「医学部での勉強法」

Procrastination makes easy things hard, hard things harder.

こんにちは、スミシー医ハーサカです。

 

本記事のサブタイトル

Procrastination makes easy things hard, hard things harder.

数々の格言をこの世に生み出した、アメリカのMason Cooleyの言葉です。

「先延ばしにすれば簡単なことは難しくなり、難しいことはより困難になる。」

という意味なのですが、心に突き刺さった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

CBTや卒業試験、国家試験と合格しなければならない試験を目の前にして、

もっと早く勉強していればよかったと後悔している方…

やらないといけないと分かっていても実行に移せない方…

そうなんです、医学部の6年間は長いようであっという間。

「あとでやろうはバカやろう」とならないためにも勉強は計画的に!

 

というわけで今回は、

私が実践している過去問やクエスチョン・バンク(QB)を使った

勉強法について解説していきたいと思います。

(※学を深めるための勉強ではなく、あくまで試験に受かるための勉強について

取り扱いますのでこの点ご了承ください。)

 

それでは参りましょう!

___________________________________

 

私は友人に勉強を教える際に、

「その問題だけ解けるようになっても意味はない」と何度も言い聞かせています。

もちろん、CBTのように例外もありますが、

解いた問題で問われた内容についてだけ学習しても仕方がありません。

その問題をきっかけに、その分野や疾患・病態など

関連事項についてまで手を伸ばして学習するのが正解です。

 

さて、過去問やQBには、勉強のステージに応じた使い方というのがあります。

 

「Stage1:試験という相手をまず知る段階」の場合

計画的な学習を行えている方であれば、Stage1から始めることをおすすめします。

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という孫子の言葉にもあるように、

どのような問題が試験に出題されているのかを把握するのは重要です。

最新の過去問だけでも十分ですのでとりあえず一通り解いてみます。

どんな試験かを確かめるだけで良いのであまり真剣に取り掛かる必要はありません。

このStage1では合格するのに必要な勉強時間を予測したり教材を用意したりします

バイトや部活で忙しい時、試験が集中している時期にはこの準備が役に立ちます。

勉強時間の目安ですが、試験の難易度や個人の得手不得手、

時間的余裕などに左右されるので一概には言えませんが、

調べ学習や苦手克服に時間を多く取られるため、

この要素が強い科目には多めの勉強時間を割くようにしましょう。

また、過去問の類問・同問が多く出題されるような科目は

他の科目に勉強時間を回した方が良いでしょう。

 

「Stage2:現時点での己の実力を知る段階」の場合

さて、ここから徐々に本腰を入れて取り掛かっていきます。

模試を受けるつもりで一通り解いてみましょう。

今回把握すべき点は大きく2点あります。

1点目は、「苦手な分野・疾患・病態」です。

これを克服するには時間がかかります。

勉強リストにでもチェックしておきましょう。

また、数学を勉強していた頃のように、

間違えてしまった理由が見直した際にすぐわかるようにしておくと良いでしょう。

そうすれば、生理学なのか解剖学なのか、疾患への理解が足りなかっただけなのか、

どこから復習すればいいのかが分かりやすくなります。

2点目は「よく出題される分野・疾患・病態」です。

出題頻度が高くなる理由はいくつかあります。

1つはメジャーな疾患だから、2つ目は問題を作りやすいから、

そして3つ目は先生の専門分野だから。

少なくともこれらに該当するものは他よりも対策を要することになるでしょう。

隅の方の知識まで聞かれることもあるだろうし、

教科書にはまだ載っていない最新の知見まで聞かれることもあるでしょう。

基本内容しっかりをおさえつつ、余裕がある時に調べ学習を行いましょう。

 

「Stage3:調べ学習と弱点克服の段階」の場合

ここでは、Stage2で把握した2点を中心とした学習を行います。

教科書、レジュメなどなど自分の好みに合ったものを参考にするので結構です。

 

学習方法が、個人の特性に応じたやり方であればなお効率的です。

 

まず、勉強道具にこだわりましょう。

近年の医学部の勉強法はデジタル化が進んでおり、

私の学年ではiPadなどのタブレット端末を利用している学生がほとんどです。

電子機器を用いた勉強法のメリットは「手間が省ける・かさばらない」です。

教科書も電子版にすれば、調べたいことが載っているページをすぐ見つけられる上に、

教科書の図表を自分のオリジナルノートに簡単にコピペすることができます。

過去問も紙に印刷せずともPDFに直接書き込むような形で利用できるため、

タブレット1つだけで勉強することができます。

ただし、デメリットもあります。

いつでもYouTubeなどの娯楽に逃げてしまえること、目が疲れやすくなること

Wi-Fiやコンセントがない環境だと不便などなど。

人によっては、紙の教科書やノートじゃないといまいち頭に入ってこないことも…

 

次に、ノートテイキングについてです。

私はまとめノートを作って勉強するスタイルの持ち主です。

ノートにまとめることが理解を手助けしてくれていると感じているからです。

しかし、ノートを作るのには多くの時間と労力がかかるので、

勉強にそんな手間隙かけてられるかー!という人には不向きでしょう。

また、ノートを仕上げることが目的となってしまうような人にもお勧めできません。

ノートを一切取らず、教材への書き込みや暗記のみで乗り切る人もいるでしょう。

予備校の動画講義についてくる教材などであれば、

それはほぼ完成しているわけですから、

あとは自分好みにカスタマイズすれば良いわけで、

大金と引き換えに手間隙を省くことができます。

 

自分の力で苦心して得たものにこそ真の価値があると考える私は

この方法をとっていませんし取らなかったことを後悔もしていません。

大事なのは自分を信じてあげることです。努力は裏切りません!

 

「Stage4:仕上げの段階」の場合

ここまでくればあとは繰り返し問題を解いて、知識を定着させるのみです。

間違えてしまったり、まだ理解が足りてないなと思ったりすれば、

その都度Stage2と3を行っていきましょう。

定着度に応じて反復する回数を科目ごとに変えていくことで、

やりすぎたりやらなさすぎたりすることのないように調整しましょう。

友人と問題を出し合うのも良いでしょう。

試験直前に友人と話したことが試験によく出るというあの現象に、

何か名称ついてないですかね?笑

 

___________________________________

以上で説明は終わりです。

この勉強法をちゃんと実行できればどんな試験であっても余裕で合格できるはずです。

周囲と差をつけたいのであれば、Stage2・3に費やす時間を増やしましょう。

必要最低限の勉強にどれだけ+αの勉強を積めるかが

抜きん出た成績を収めるために必要なことです。

自分の目指すレベルに応じた勉強量を確保することで

充実した医学生生活を送りましょう!

 

もし、分かりにくい点やもっと知りたい点があったり、

私に質問したいこと相談したいことがあったりしましたら、

当ブログのコメント欄やTwitterにでも

気軽にメッセージを送っていただければと思います。

それでは失礼いたします。

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#06 CBT9割超えの現役医学生が教える「CBT勉強法」

Computer Based Testing

こんにちは、スミシー医ハーサカです。

今回は、医学生なら誰もが通らなければならないCBTについてお話しします。

 

CBT合格は臨床実習に進むために必須ですので心して臨まなければなりません。

とはいえ、ぶっちゃけた話、普通に医学生していれば落ちることはまずありません。

医学部の6年間を無難に過ごすにはみんなと同じことをすることが王道です。

そのため、CBTに合格以上のものを求めないのであれば、

周囲がQB CBTを解き始めた時に自分も開始し、数回周回すればそれで十分です。

 

では今回、なぜCBTの勉強法について記事を書こうかと思ったのか?

それは、CBTの、臨床実習の参加資格を得ること以外に大切なことを

みなさんに知っておいてほしいからです。

 

1つ目:マッチング

「医学部に入れば就職活動をしなくてもいい!」

と思っている方もゼロではないかと思います。

しかし、医学生は初期研修を行う病院を決めるために、

”マッチング”と呼ばれる医学生版就活を自ら行わなければなりません。

マッチングとは、研修病院と学生とがそれぞれに採用したい学生、

研修したい病院を選択・順位づけする方法が採られています。

病院側は学生を選ぶ際にCBTの成績を考慮することがあります。

例えば、研修を希望する学生が多い都市部などの病院では

CBTの成績で足切りを行うところもあるそうです。

よって、人気の病院で初期研修を行いたいと考えている方は、

本気でCBT対策に取り組んだ方が良いでしょう。

(マッチングについては今後詳しく取り上げたいと思います。)

 

2つ目:CBTの先を見据えた勉強のススメ

先ほど言ったように、

CBTに合格するだけであればQB CBTを数回周回しながら

全体像をつかみ臨床医学の分野を中心的に学習していけばなんとかなります。

ただ、CBTを合格すれば良いものとして片付けてしまうのは勿体無いです。

「医学部に合格するにはいつから勉強し始めれば良いですか?」

と医学部受験を目指す高校生が質問しているのをよく見かけます。

受験勉強のようにゴールの存在する勉強に関して、

勉強をいつ始めれば良いのか?という疑問を持たれる方が多いと思いますが、

医学部での勉強において、CBTはその良いきっかけになると考えます。

CBTもOSCEも卒業試験も国家試験も直前に猛勉強すれば

合格できることはこれまで多くの先輩方が証明してくれています。

ですが、試験を突破するためだけの勉強でいいのでしょうか?

「知識は身を助け、無知は身を滅ぼす」

医師の仕事はまさにこの言葉を体現していると思います。

付け焼き刃的に得たことは知識とは言えません。

コツコツと努力を積み上げいくことで初めて自分の血となり肉となるのです。

CBTは勉強習慣を身につける好機です。

 

___________________________________

それでは私が実践している勉強法を簡単に紹介します。

 

①生理学や解剖学といった基礎医学をベースとした疾患や病態の理解に努めます。

 

②その理解の上に、それぞれに特徴的な症状や検査所見、治療法、合併症…

 といった試験で問われやすい知識を上乗せしていきましょう。

 

③そして時間に余裕がある時にガイドラインや論文などの文献を利用することで

 これらの知識を補完していきます。

 

④一緒に勉強する仲間を作りましょう。

 そして、彼らに教えることで知識をさらに定着させます。

 また、彼らから教わることも多いのでグループ学習はおすすめです。

 

こうした勉強習慣を臨床実習前に習得しておくことはその後の強みになります。

臨床実習ではレポート作成やカンファレンス・教授回診などでのプレゼン、

といった様々な課題を与えられると思いますが、

苦になるどころか楽しさすら感じられるはずです。

「これが私のなりたかった医師というものか!」という実感すら得られると思います。

 

QB CBTを周回していくうちに、苦手分野や理解の不足している点、

疑問に思う点が分かってくると思います。

まずはこれらの点を放って置かないで、

自分が納得いくまで教科書や文献を利用して調べてみることから始めてみましょう。

 

もし、分かりにくい点やもっと知りたい点があったり、

私に質問したいこと相談したいことがあったりしましたら、

当ブログのコメント欄やTwitterにでも

気軽にメッセージを送っていただければと思います。

それでは失礼いたします。

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#05 現役医学生の教える「医学部受験対策 -面接編-」

Interview

みなさんこんにちは、スミシー医ハーサカです。

 

私の3番目の記事では「医学部の選び方」について書かせていただきましたが、

今回は医学部の入試、その中でも面接に絞って、私見を述べさせていただきます。

 

はじめに、反面教師となるべく、私の失敗談をお話しします。

どんな面接試験にもよくされる質問というのがあります。

医学部の場合では、その大学を志望した動機や、

医師になりたいと思ったきっかけ、理想の医師像などが該当します。

私が受験した時にも「本校を志望した動機は?」、「医師を志した理由は?」と

聞かれたことは今でもよく覚えています…

なぜなら、これらの質問への回答で失敗したと強く感じたからです。

面接対策をしっかり行っている方からすれば当時の私はとても愚かだったと思います。

では、どんな失敗をしてしまったのかご紹介しましょう。

 

試験官「医師を志した理由について教えてください。」

私「はい。私が医師になりたいと思ったきっかけは祖父の病気です。

  〜(中略)〜

  病気とは生命の尊厳を損ねるものです。だから、医師となって、

  病気を治すことで患者さんの生命の尊厳を守りたいと思っています。

  〜(後略)〜」

試験官「ありがとうございます。」※追加質問とかはなし

   「では、本校を選んだ理由について教えてください。」

私「はい。(受験した医学部の基本理念)に感銘を受けたからです。

  (以下略)。」

試験官「はい。分かりました。」※ここでも特に質問されず

 

私の面接はこのような感じで進んでいきましたが、

何がダメだったか、なんとなくお分かりいただけるのではないでしょうか?

それではダメダメなポイントについて説明していきます。

 

ポイント①:カッコつけたり背伸びしたりする必要は全くない!

医師を目指した理由や理想の医師像などについて聞かれた際に、

「生命の尊厳が〜」のような言葉は不要です。

変に難しいことを述べて、いわゆる”意識高い系”を装うのは逆効果です。

試験官は医療界でキャリアを十分積んできた

大ベテランであることがほとんどなのですから、

社会に出たことすらない者がそんなことを語ったところで相手にされません。

試験官は受験生の”素”が見たいのです。

だから私の場合は、「祖父のように病気で苦しむ人々の力に

なりたいと思ったからです。」とシンプルに答えればよかったのです。

あとはこれに少し肉付けをして話せば良いだけです。

生命の尊厳なんてパワーワードは入りません。

ありのままで自然なコミュニケーションを取れる人が合格することができます。

 

ただし、「自己PRをしてください」のようなお題の場合には、

自分のことを少々盛って話すことも必要になります。

この場合では、自分の本当のレベルよりも少し高いレベルの体で話すと良いでしょう。

あなたがピカチュウLv. 20であれば、ピカチュウLv. 40のつもりでいきましょう。

理想の自分がポッチャマLv. 40だったとしてもポッチャマになりきるのはダメ。

水タイプのワザ使えないくせに「"なみのり"使えます!」は見抜かれます。

まだ”でんきショック”しか使えないけど「”10まんボルト”できます!」はOKかな笑

私の友人は平社員ならぬ平部員だったのにキャプテンだった体で面接に臨み

良い結果を得ていたので一概には言えないですが、

自分の演技力?にあったレベルで話を盛りましょう。

 

ポイント②:自分の言葉で語ろう!

試験を受ける大学について、ホームページやパンフレットを利用して

面接に使えるネタを探すのは大切な作業だと思います。

しかし、そのネタをそのまま面接で話すのはご法度です。

面接官をよく担当する教授と面接試験についてお話しさせていただいた際、

「医学部の教育理念をそのまま志望動機にしてくる学生はその時点で落とす」

とおっしゃられていたことをよく覚えています(私もその一人だわ…)。

すべての試験官がそうしている訳ではない(私が証拠)のですが、

そういうこともあるのだと注意してかかるべきではあるでしょう。

もし、教育理念といったものをネタに含めたいのであれば、

私のように第一声で使うのは避けましょう。

「私にとっての理想の医師像は△△であり、これを実現させるには

 〇〇を教育理念に掲げる貴校が最もふさわしいと考えたからです。」

といった感じの骨組みにしておいて、

あとからオープンキャンパスなどで得た、

受験校へのあなたなりのイメージや考えを付け加えることで、

この学校じゃなきゃダメなんだ!という思いをアピールしましょう

もし、「別に他の大学さんでも良いのではないですか?」

と試験官に言われてしまったら、私ならその場で卒倒する自信があります。

そう言われないようにするためにも、あなたの想いが十分伝わるように

あなた自身の言葉で話すようにしましょう(なんだか愛の告白みたい…)。

 

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今回はポイントを2つ挙げて、医学部の面接試験についてお話ししました。

もし、分かりにくい点やもっと知りたい点があったり、

私に質問したいこと相談したいことがあったりしましたら、

当ブログのコメント欄やTwitter

気軽にメッセージを送っていただければと思います。

それでは失礼いたします。

twitter.com

 

#04 趣味編① -私はハーサカを推したい-

My fave

こんにちは、スミシー医ハーサカです!

 

今回は打って変わって私の趣味について話していきたいと思います!

 

私は多趣味な方だと自覚しています。

数ある趣味の中から今回は、好きなマンガ・アニメについて書いていきます。

 

私の最もお気に入りの作品は

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜です。

原作のマンガは2022年6月の時点で1800万部を突破している超人気作です!

3期もアニメが制作されており、2度も実写化されているだけでなく、

アニメのシリーズ最新作「かぐや様は告らせたい ファーストキッスは終わらない」が

TV放送に先駆けて2022年冬に劇場で特別上映されることも決定しており、

今ノリに乗っている作品なのである。

 

あらすじはWikipediaに記載されているものをこちらに引用させていただきます。

 

将来を期待されたエリートたちが集う名門校・秀知院学園(しゅうちいんがくえん)。

その生徒会のメンバーである副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は

お互いに惹かれ合っているものの、高すぎるプライドが邪魔をして

半年が経っても告白することが出来ない。素直になれない二人は、

いつしか自分から告白することを「負け」と捉え、

「いかにして相手に告白させるか」ばかりを考えるようになり、

権謀術数の限りを尽くした“恋愛頭脳戦”を繰り広げる。

ja.wikipedia.org

 

さて、作品の紹介はこのくらいにしておきまして、本作品の登場人物であり、

私のNo.1の推しであるハーサカこと早坂愛について語らせていただきます。

 

早坂愛とは本作品の主人公 四宮かぐやの侍女(近侍)であり四宮家に仕える

使用人ですが、修学中のかぐやをサポートする人員として幼等部から継続して

秀知院学園に送り込まれています。

侍女としてかぐやに仕える際は冷静沈着でクールな佇まいを見せる彼女ですが、

状況によって複数の人格を演じ分ける様が、彼女が人気である理由の一つです。

侍女としてかぐやに仕えていることを周囲には隠しており、

学校内では校内擬態早坂愛として、いわゆるギャルとして過ごしている。

本作のヒロインである藤原千花は生徒会で書記を務めているが、

学校内で早坂愛と親しくしている。四宮家に仕えている状況で藤原と会う際には

同一人物だとバレてしまわないように男装しており、

藤原からはハーサカ君と呼ばれている。

白銀御行が四宮邸を訪れた時にはスミシー・A・ハーサカという

バイトとして時々四宮家で働くフィリス女学院に通う女子高生を演じたこともある。

また、体育祭に母が来られないと電話で聞いた時には

泣いて拗ねるといったマザコンの傾向がある点も人気の要素である。

このようにさまざまなキャラ設定を演じる様子は早坂愛の七変化と呼ばれているが

アニメでは声優の花守ゆみりさんが見事にこれを演じており、

これが早坂愛推しには非常にたまらないのです!!

 

ハーサカこと早坂愛への推し度は

スミシー・A・ハーサカをアカウント名にしてしまうほど深刻なものでして、

まだまだ語り足りないわけなのですが文章で伝えられることには限界がありますので、

かぐや様は告らせたい」をまだ見たことがないという方は

是非マンガとアニメの両方を試していただいて

ハーサカの魅力に触れていただければと思います!

もちろんハーサカ以外にも魅力的なキャラクターが多数登場しますので

見てみて損は絶対にしない作品であることは私が保証します!(何でもするとは言っ…

 

かぐや様は告らせたい」が気になった方は以下のサイトもご覧ください!

youngjump.jp

kaguya.love